最近よく耳にする「活性酸素」
釘が酸化すると錆びます。有機物が燃えると黒焦げになります。
これは有機物が酸化したためです。
このような性質を持った酸素が「活性酸素」です。
活性酸素の特徴
- 生活習慣病やがんなど深刻な現代病を引き起こす原因となります。
- 老化の原因。
- 皮膚の細胞をつくる脂質が活性酸素によって過酸化脂質に変えられてしまうと皮膚のバリア機能が弱くなり、うるおいが奪われてしまいます。
- 体内で活性酸素を消す酵素の量は、哀しいことに20代がピーク。それ以降は年齢と共に徐々に減っていきます。あなたが30代、40代と年齢を重ねているほど活性酸素の毒にさらされる期間が長くなり、サビている危険性も高くなります!
- 活性酸素は、生活環境によっても増えるといわれます。太陽から降り注ぐ紫外線をはじめ、車の排気ガス、化学工場やゴミ焼却場から出る排煙、ダイオキシン、食品に含まれる防腐剤、電子レンジや携帯電話から出る電磁波など、これら全てが体内の活性酸素を増やす原因となるといわれます。
「活性酸素」の溜まりやすさをチェックしてみましょう!
- □ コンビニやスーパーの惣菜など、加工食品を食べることが多い
- ほとんどの加工食品には食品添加物が使われています。
食品添加物は体内に吸収された後、肝臓で解毒されますが、この過程で活性酸素が発生して肝臓を攻撃、肝機能障害などの原因となります。
お店で見分けることは難しいですが、野菜の残留農薬も同じように活性酸素発生のもとになります。 - □ お酒をよく飲む
- お酒のアルコールも体内に吸収されると異物として肝臓で解毒され、活性酸素が発生します。
- □ タバコを吸う
- タバコの煙にはタールやニコチンの他、活性酸素である過酸化水素も含まれています。
喫煙によって活性酸素を吸い込んでいるわけです。
また、喫煙者の肺にタールが入ると体内の免疫システムが働いて活性酸素を吹き掛けて攻撃しようとし、肺の組織をどんどん破壊してしまいます。
タバコを吸うと息切れするようになる原因は、肺の組織が活性酸素に破壊され機能が落ちているせいとも考えられます。 - □ 最近、激しい運動を始めた
- 激しいスポーツを行うと呼吸量が増えます。
つまり必要以上に多量の酸素を身体に取り込むことになります。
また、必要なエネルギー量も一気に増えるため活性酸素が発生しやすくなります。
ただしウォーキングなどの軽い運動を長時間行うなら大丈夫。
活性酸素に負けない身体を作るためにも毎日継続して行いましょう。
また、成長期の子どもたちが行う運動も骨や筋肉を発達させるために重要です。 - □ 外回りの仕事が多い
- 紫外線やX線は身体の表面を通り抜け、体内の水分(H2O)やスーパーオキシド、過酸化水素を刺激して、最も有害なヒドロキシラジカルを大量発生させ皮膚を内側から破壊していきます。
シミ、シワだけでなく皮膚がんとの関係も指摘されているので要注意です。 - □ ストレスを感じることが多い
- 強いストレスを受けると体内で副腎皮質ホルモンが分泌されます。
身体が熱くなったり、胃が重くなったりといった身体の緊張、興奮状態はこのホルモンによってもたらされるものです。
一方、この状態を元に戻すために副腎皮質ホルモンを分解する酵素が分泌されます。
活性酸素はホルモンが分泌される過程、分解される過程で発生します。 - □ 空気の悪いところに住んでいる
- 大きな道路の側や工場や産業廃棄物処理場の近くなどで汚染された空気を常に吸っている環境は、喫煙の時と同様に肺で免疫システムが働いたり解毒の際に活性酸素が発生したりします。
活性酸素と私たちの健康
- 老化現象
- シワ、白内障、関節炎、痴呆症など、活性酸素によって体の細胞や組織が酸化して変質し、機能が衰えるといわれています。
- 生活習慣病
- 特に関係が深いと考えられているのが動脈硬化と糖尿病。他にも肝機能障害、リウマチ性関節炎なども関係しているといわれています。
- がん
- 活性酸素が細胞を“がん化”させるといわれています。